【TDS】ヴィランズの手下に見る「東京ディズニーシーの未来」

東京ディズニーシーでは2018年9月11日(火)から、スペシャルイベント「ディズニー・ハロウィーン」を開催します。

4年目となる2018年も、ハーバーショー「ヴィランズ・ワールド」と、ヴィランズの手下が繰り広げるアトモスフィアショー「手下アトモス」が見どころとなります。

さて、この「ヴィランズの手下」。

彼・彼女たちをご存知でしょうか?

簡単に説明しますと、ディズニー映画に登場する悪役「ヴィランズ」に従う、東京ディズニーシー完全オリジナルキャラクターです。

彼・彼女たちは海外のディズニー施設はもちろん、映画にも登場しません。

そんなTDSオリジナルキャラクターの彼らですが、初登場2015年にとんでもない旋風を巻き起こします。

今までディズニーに興味の無い・薄い層を魅了し、新たなゲストの確保に一役買ったのです。

実際、ツイッターではディズニー系アカウント以外のゲストが多く反応しているのを見かけました。

2015年の最終日には「セイリングデイ・ブッフェ(現在は閉店し「ドックサイド・ダイナー」として運営中)」に彼らのファンが殺到し、最大600分待ちの異常事態を招きました。

こんな異常事態を巻き起こした彼らは、正直2015年だけの登場となる予想が見受けられました。

私もその一人です。

正直、彼らのアトモスフィアショーを見るために待つゲストの多さは凄いを通り越して酷いと思うくらいでしたし、2015年はセイリングデイ・ブッフェでもアトモスフィアショーを開催していたため、利用時間を無視したゲストが散見されるなど、マナー違反が目立ちました。

良くも悪くも新たなゲストを獲得した彼らの功績でもありますが、ここまでの事態を起こしたからには2016年に登場することは無いだろうを思っていました。

ですが、蓋を開けてみれば、2018年もちゃんと登場します。

かれこれ4年もの間、東京ディズニーシー「ディズニー・ハロウィーン」「主役」となるのです。

なぜ、2015年に異常事態を引き起こした彼らが、4年もの間TDSハロウィーンを牽引できたのか?

そこに、東京ディズニーシーの今後が見えると考えるのです。

今回は「ヴィランズの手下」の4年間を振り返りつつ、ディズニーの今後について考えてみたいと思います。

ヴィランズの手下とは?

まず、ヴィランズの手下について解説します。

彼・彼女たちの初登場は2015年

この年から始まった、ディズニーの悪役たち・ヴィランズを前面に押し出す「ディズニー・ハロウィーン」が始まりです。

ハーバーショー「ヴィランズ・ワールド」では、ヴィランズたちがミッキー&フレンズをヴィランズ流のパーティーへ誘い、魅了します。

そして同時に始まったのが、ヴィランズの手下によるアトモスフィアショー(通称:手下アトモス)です。

東京ディズニーシーの完全オリジナルキャラクターで、「マスターヴィランズ10名に従う手下」という設定です。

  • アップルポイズン(ウィックド・クイーン/『白雪姫』)
  • マルフィ(マレフィセント/『眠れる森の美女』)
  • ミスターダルメシア(クルエラ/『101匹ワンチャン』)
  • エイトフットのジョー(アースラ/『リトル・マーメイド』)
  • ジャックハート(ハートの女王/『不思議の国のアリス』)
  • プリティ・スカー(スカー/『ライオンキング』)
  • ホック(フック船長/『ピーターパン』)
  • ファージャ(ジャファー/『アラジン』)
  • ヴェール(クロード・フロロー/『ノートルダムの鐘』)
  • ミス・ハーデス(ハデス/『ヘラクレス』)

彼らは、ゲストをヴィランズの世界へ誘う「リクルーター」として、勧誘活動を行います。

この勧誘活動がアトモスフィアショーとして行われます。

手下の登場で見た「新たな客層」

手下の口コミは各SNSで広がり、徐々に彼らに会ってみたいゲストが多く訪れます。

全員背が高くスタイルも良い

さらにビジュアルがいい

私も2015年前半にセイリングデイ・ブッフェで彼らを間近で見ましたが、「これは女性受けするだろうなー」と感じました

2015年の前半だったので、セイリングのPS(プライオリティ・シーティング)も難なく取れましたが、後半はPSはおろか、数時間待ちが当たり前の状況でした。

SNSでの反響の大きさも相まって、日に日に彼らに一目会おうと来園するゲストが増えていきました。

今まで年間パスポートを持って足繁く通った方だけではなく、彼らに会うがために1デーパスポートや、年間パスポートを買って来園するゲストも多くいらっしゃいました。

このように、特に新規の女性ゲストを中心に、新たなゲストの確保に成功したのが、ヴィランズの手下なのです。

東京ディズニーランド・東京ディズニーシーでは「新たな客層」の確保が至上命題

東京ディズニーランド・東京ディズニーシー共に、「新たな客層」の取り組みに力を入れているのが、ここ近年ひしひしを感じられます。

TDRに来園する90%のゲストがリピーターと言われていますが、リピーターと言っても5年ぶりの方だってリピーターです。

そう言った数年に1度来園するゲストの来園間隔を狭めたかったり、本当に初めて来園するゲストを多くしたいというのが、近年のTDRの姿勢のように思われます。

本来は「3世代ディズニー」を前面に打ち出していた

ただし、本来は「3世代ディズニー」のように、ある程度時間とお金に余裕のある50〜60代の方が、孫や自分たちの子どもと一緒に訪れるパークをイメージしていました。

以前の開発計画には、東京ディズニーランド内にショーを見ながら食事が楽しめる、3世代向けレストランの話があったと思うのですが、たぶん消えているんですよね。

それを加速させ、象徴した出来事の1つが「セイリングデイ・ブッフェ」の閉店です。

セイリングデイ・ブッフェ閉店に見る、狙う客層の変化

東京ディズニーシー唯一のブッフェレストランであった「セイリングデイ・ブッフェ」。

こちらの閉店によって、シーのブッフェ形式レストランが消滅しました。

そして新たにオープンしたのが「ドッグサイド・ダイナー」です。

カウンターサービス形式のレストランで、どう考えても「効率重視」なんですよね。

ブッフェって、「ゆっくり食事を楽しみたい」客層への訴求になるはずなのですが、それを無くし効率・回転率重視のレストランへ変えた。

3世代ディズニーを推すなら、ブッフェレストランの方が訴求になると思うんです。

広大な敷地を歩き回るのは、年を重ねれば重ねるほど大変になります。

小さなお子さんを連れたご家族なら、ゆっくり座れてある程度食事の時間が確約されたレストランが重宝するはず。

しかし、新たなレストランは効率重視。

どう考えても、狙う客層を変えているようにしか思えないんです。

これが、今の東京ディズニーリゾートが目指す姿の一部に見えるのです。

ヴィランズの手下の成功で見えた「来園が見込める客層」

レストランの変化から見える客層について解説しました。

では、3世代ディズニー路線から、狙う客層が変わった理由とは何なのか?

「ヴィランズの手下」の成功が、理由の1つになると思うのです。

ヴィランズの手下が得た新たなゲストの層は「若い女性」がメインです。

ヴィジュアルの良さ・絵にして映える・その他諸々ですね。女性受け抜群。

そんな若い女性が頻繁に「ブッフェレストラン」を利用するかと言ったら、答えは微妙。

「席」がちゃんとあれば、ブッフェにこだわる必要はありません。

(手下が出てくるレストランとなれば、答えは変わるでしょうけれども。)

お金を使う対象は、「食事」よりも「遠征費」や「入園料」に重点が行くはず

となれば、レストランの形式も自ずと変わるわけです。

ヴィランズの手下に続く「海賊たち」

さらに、ヴィランズの手下の成功によって生み出されたと言っても過言でない人たちがいます。

2017年よりスタートした東京ディズニーシー夏のイベント「ディズニー ・パイレーツ・サマー」中に登場する「バルボッサ海賊団」です。

それもメインショー「パイレーツ・サマーバトル“ゲット・ウェット!”」ではなく、「海賊グリーティング」に登場した12人の海賊(厳密には2017年12人、2018年は続投4人+新規8人、総勢20人)、「海賊アトモス」のコン教官とポンさん、ロストリバーデルタにあるレストラン「ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナ」で行われた「パイレーツ・キャンティーナ・フィエスタ」です。

特に「海賊グリーティング」と「パイレーツ・キャンティーナ・フィエスタ」からは、手下アトモスと同じニオイしかしませんでした(個人的に)

同じニオイって???

女性に人気出るやーーーつ、です。

ビジュアル良し・絵になる・その他諸々。

ということで、私、ゲット・ウェットでびしょ濡れは楽しんでいましたが、グリ・アトモス・フィエスタにはほとんど近づいていません。(情報収集の意味でちょっとだけ見に行く程度でした。)

てか、囲みが近くに見えると逃げてました。(これホント)

修正なしでSNSに動画が上げられて、写っていたら困るんで!

フィエスタは、今年の終盤にようやく意を決して参加してきましたもの。

手下に感じた人気と異様な空間、同じものをバルボッサ海賊団に感じました。2017年の初めの時点で。

そして、感じたものは正解だったと思います。

手下ほど加熱してないような気はしますが、熱心に追うゲストは一定数いて。

手下で得た集客の方法を生かしたのが、バルボッサ海賊団に見えたのでした。

なぜ海賊たち「に」グリーティングを?

どう考えても、夏の集客と秋への布石です。

海賊グリと手下アトモス、似て非なるものですが、狙う客層が一緒。

海賊から興味を持ったゲストが、手下にも興味をもつ。

手下から入ったゲストが、海賊にも興味をもつ。

こうして、一定数のゲストが見込めると踏んだのではないでしょうか?

そして、これが今のTDRの「現実」です。

本来は「3世代・家族」で楽しめるディズニーを打ち出すはずだった。

でも、うまくいかなかった。

TDRのイメージは「待つ・混雑・疲れる」が一般に定着してしまったイメージだから。

それを払拭できる理由もない。

それよりも、若い女性をターゲットにして新たな客層を得る方が、実は簡単だった。

これが今のTDRの現実ではないでしょうか。

※今のTDRの現実を生み出したものは他にも様々あり、複雑に絡んでいます。

それらを総合的に評価するとなると、論文作れるんじゃね?っていうレベルの文章になります(たぶん

今回は手下だけにフォーカスしている旨と、あくまで私が勝手に考えることなので、その点をご了承いただければと思います。

手下の原点回帰が集客を加速させる2018年

さて、2018年秋、手下たちが帰ってきました。

そして、何を思ったのか、アトモスフィアの内容が2015年と同じなのです。

手下旋風を巻き起こした、6人での「リクルーティング」。

あれ、2015年に回帰しちゃった。

これが意味するもの。

この先は、数日後に追記するかも。